ケーラーの薬用植物・カルダモン
Cardamom: Elettaria cardamomum
19世紀に出版された書籍「ケーラーの薬用植物」(独:Köhler's Medizinal-Pflanzen, 英:Kohler's Medicinal Plants)に収録されているカルダモン(Elettaria cardamomum)の図版を入手しました。
1.「ケーラーの薬用植物」について
「ケーラーの薬用植物」は19世紀後半にドイツで出版された薬用植物に関するガイドブックです。発売期間は1883~1914年。全3巻の書籍で、約400の薬用植物について、その解説と図版が収録されています。
主著者はヘルマン・ケーラー(Hermann Köhler)であり、その死後、グスタフ・パブスト(Gustav Pabst)が編集し出版されました。
2.カルダモンの図版について
「ケーラーの薬用植物」の中の1ページ、カルダモン(Elettaria cardamomum)の図版を入手しました。紙のサイズは約30cm×22cm。欧米では、このようにアンティーク書籍から図版のみをばらしたものがコレクション用として多数販売されています。
本図版は、現在でもカルダモンの植物図としてしばしば引用される有名なものです。例えば、Wikipediaのカルダモンの項や、Kew scienceのカルダモン(Elettaria cardamomum)のページで引用されています。また、2009年にインドで発行された切手「Spices of India」のデザインにも採用されています。
「ケラーの薬用植物」に掲載されている植物図は、ミュラー(Walther Müller)、シュミット( C. F. Schmidt)、ギュンター (K. Gunther)によるものですが、カルダモンの図版がこのうち誰の手によるものかは調べたものの分かりませんでした。
図版は当時の多色石版画(クロモリトグラフ)で印刷されています。紙の劣化、よごれの付着はありますが、100年以上前に印刷されたものにもかかわらず鮮やかな色彩が残っています。
3.詳細画像
本図版の著作権はすでに切れていますので、スキャンしたものをPD(パブリックドメイン)として著作権フリーで公開します。以下のリンクをクリックすると、3500×4600サイズのファイルが開きます(約1.6MB)。画像はスキャン後に汚れ・変色を除去する加工を行っています。
詳細画像へのリンク(PD:public domain)
なお本記事内の「PD」と記載した画像については、すべてPD(パブリックドメイン)として著作権フリーで公開します。