カルダモンだもん

Cardamom - damon

HomeInformationカルダモンについて

カルダモンについて

5.カルダモンの医学への利用

(1) 伝統医学

インドの伝統医学であるアーユルヴェーダでは、カルダモンは胃や泌尿器系の疾患、喘息、気管支炎、そして心臓疾患の治療に使われます。カルダモンにニーム [インドセンダン]、カンファー [樟脳] を混ぜたものは風邪を治療するための鼻腔用製剤として使用されます。カルダモンを煎じた抽出液は、のどの痛みを和らげるため、うがい薬として使用することができ、それはまた、のど飴への使用につながりました。

カルダモンの種子は様々な製剤に使われてきました。焙煎したカルダモンの種をビンロウジ(やし科の植物の種子)と一緒に煮た飲み物は、消化不良や吐き気を治療するために使用されました。カルダモンはまた、過労やうつ病によるストレスの症状を緩和する強壮剤としてお茶に加えられます。カルダモンの種子は口臭のある患者に与えられ、カルダモンと蜂蜜のカプセルは視力を改善すると評判です。

カルダモンは伝統的に皮膚症状の治療に使用されてきたため、植物ベースの化粧品を開発する人々の注目を集めています。特にカルダモンは、赤色色素沈着の治療に伝統的に使用されてきました。カルダモンは石鹸やハンドクリームによく配合されています。

(2) 西洋医学

カルダモンはイギリスおよびヨーロッパでアロマテラピーに使用されており、胃を落ち着かせる性質でよく知られています。ただし、カルダモンの医学的効能については十分研究されておらず、その伝統的な用法がどれだけ効果的であるかは不明です。

今日まで、カルダモンの種子の伝統的な効能について、その科学的証拠を示した研究はほとんどありません。カルダモンのエキスには抗炎症作用があることが研究者らによって示されていますが、その効果をもたらす化合物質は同定されていません。カルダモンの精油は通常パルミチン酸、オレイン酸およびリノール酸のような脂肪酸、ならびに1,8-シネオールおよびアルファテルピニルアセテートを豊富に含んでいます。

カルダモンの毒性は報告されていません。ただし、調査に使用された植物は [狭義の] カルダモン[いわゆるグリーンカルダモン] であり、その代用品 [ブラックカルダモン等] ではないことに注意が必要です。


カルダモンについて:目次


本コンテンツは、Kew Species Profiles を著作者とする「Elettaria cardamomum (L.) Maton」(2018年12月25日閲覧)をAttribution - Non Commercial- Share Alike 3.0 (CC BY-NC-SA 3.0) のライセンスに基づき、管理人が和訳・掲載したものです。文章中、[]内は管理人による注釈を示します。

本コンテンツの和訳にあたっては、一部、原典から、意訳、追記、省略、順序の入れ替え等の改変を行っています。管理人はコンテンツに含まれる専門分野及び翻訳が専門ではないため、訳には間違いが含まれている可能性があります。翻訳の正確性についての責任は管理人に帰しますが、本コンテンツのご利用により何らかの不都合や損害が発生したとしても、管理人は責任を負うものではありません。原典の内容の正確性を含め、ご自身で判断いただきますようお願いいたします。